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No.409【正解の無い課題に挑戦する】

「なぁ先生、今度学校の三階から卵落とすんだけど、どうやったら紙とセロテープ使って卵が割れへんようにできると思う?
数年前、授業を担当していたとある生徒さんが、こんな質問をしてくれました。
翌週に学校の授業でやるから、思考錯誤していたのだそう。
それを聞いたとき、子どもたちの考える力を養う、とってもいい問題だなあと思いました。
みなさんはどうやったらいいと思いますか?

その生徒さんが最初に考えていたのはパラシュート方式。
いかに大きく、安定したパラシュートを作るかに頭を悩ませていました。
彼曰く、他の多くの生徒さんもパラシュートの方向で考え、どうやって周りよりもすぐれたものを作ろうか考えていたみたいです。
「どうやったらいいと思う?」という質問に対して答えるという意味であれば、僕なりのアイデアを紹介すればいいのですが、それでは学校の先生が課した「考えさせる問題」の意味がなくなってしまいます。
せっかくの「良問」の意図を崩さないためにも、僕は切り口として、彼に「パラシュート以外の手段は考えた?」という話と、「そもそも何で卵が割れるのかの原因を考えたら面白いかも」という切り口の提示だけをすることにしました。

次の授業のとき、その子が持ってきてくれたアイデアはパラシュートとは全く違うものでした。
彼が最終的に考えたものは、くちゃくちゃに丸めた紙を卵に巻きつけて、高いところから落としても衝撃に耐えられるクッションを作るというもの。
結局結果は上手くいかなかったようですが(強度が足りなかったみたいです)、本人にとって非常に学びが多いものだったのではないかなと思います。

普段授業をしていると、正解にたどり着くための最短経路で唯一の方法を探ろうとしがちな人がいます。
(特にまじめな人と、要領の良い人に多い気がします)
このタイプの思考が身体に染み付いていると、問題に向き合った際、解けるか解けないかの2択でその問題を見てしまい、少し難しい問題に出くわすと、様々な可能性を探ることなくあきらめてしまいがち。
これでは成績が伸び悩んでしまいます。
もちろん試験本番では無限に思考錯誤している時間はなく、問題の切り捨ては重要なテクニックになりますが、こと練習段階においては、その思考錯誤の時間こそが経験や知識を蓄積させます。
パッと見で分からない問題にとりあえず思考錯誤してみるという視点がないと、どこまでいっても「現時点の自分の処理能力で解ける問題が解けている」域を超えることはできないのです。
これを突破するためには解の用意されていない問題に取り組む習慣が重要です。
冒頭で紹介した生徒さんの卵のお話は、まさにこの好例。
卵の問題に全力で取り組んだ彼は、みちがえるように問題を前にして「考える」ようになっていました。
分からない、少し難しい問題に出会ったときこそ、能力は伸びていきます。
パッと見で分からない問題であっても(分からない問題だからこそ!)、あれこれ考えてみる。
そういう姿勢を身につけることが勉強には大切です。