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No.396【現代文の自学習のキーワードは「抽象化!」】

SEKAI NO OWARIの「Dragon Night」、合唱曲で有名な「翼をください」、クラシックの「パッヘルベルのカノン」、それからB’zの「愛のバクダン」。
これらの曲を聞いたときに、同じ曲のように感じますか?それとも、全く違う曲であるように感じますか?
ロックにポップスにクラシックに合唱曲ということで、一見するとこれらの曲は全く関連性がないように思うかもしれませんが、音楽をやっている人の中には、「全部同じやん!」と判断する人もいます。
これらの曲のコード進行(曲を作るときの法則のようなもの)に注目すると、いずれも同じ進行(一般的に「カノン進行」と呼ばれています)になっているのです。
だからこれらの曲は同じ伴奏をしているだけで、全ての曲を弾くことができます。
一見まるで違うように見える、個別具体的なものの中にある共通項に注目してまとめることを「抽象化」といいます。
上に挙げた四曲はコード進行に着目して抽象化すると、全部同じ仲間であるということができるのです。

先日夏休みに向けて勉強計画を立てている高校3年生の生徒さんから、現代文の勉強方法を尋ねられました。
確かに現代文は他の科目と比べて勉強方法が分かりにくい科目で、一人で勉強計画を立てると、単に問題を解くことに終始してしまいがちです。
本当は順序立って行うのが効果的なのですが、それを全て書こうとすると、とても文字数が足りないので、今回は日々の学習にすぐに取り入れることができる勉強方法を一つだけ紹介したいと思います。

現代文の問題を解く際に最も重要なことの一つに、「型」を覚えるということがあります。
基本的に同じ問題は出題されないので、現代文の問題を解くには「どの問題にも通じる思考手順」を身につけることが不可欠です。
この「どの問題にも通じる思考手順」を身につけるために必要なことが、冒頭の曲の例で例えた抽象化です。
ジャンルも曲調も違う音楽でもコード進行を見ると同一構造であったように、全然違うように見える問題から同一構造を見つけ出して、「こういうパターンはこの手順に沿って考えよう」という考えるための切り口を身につけていくことが重要なのです。

実際の入試問題で抽象化のしかたを見ていきたいと思います。
(この辺は言葉で書くとかなりややこしいので、面倒な人は下の画像を見ていただければ結構です 笑)
次の①~④の選択肢を見てください。
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①具体的な視覚やスキルではなく、目に見えない曖昧な特性を、個人の人格や人間性と結びつけて評価しようとすることへの反発。
②自分の意志で選んだ資質ではなく、集団や環境によって選ばされた曖昧な特性によって、その人の人格を評価しようとする風潮への不満。
③目に見える具体的な資質だけでなく、目に見えない曖昧な特性までも含めて、個人の人間性を評価しようとする現代社会への違和感。
④専門的な能力や技能だけでなく、人格や人間性といった曖昧な総合力までも含めて、個人の自己責任を追及する現代社会への憤り。
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これは龍谷大学(2009年)に出題された問題なのですが、選択肢を見比べると、次のようなことが見えてきます。
1.①~④のいずれも「具体的なスキル」という書き出し(仮に情報Aとします)である。
2.①②は「~でなく」とAを否定しているのに対して、③④は「~だけでなく」とAと後者(情報Bと呼びます)の両方を含んでいる。
3.文末はいずれも筆者の否定的なスタンスが述べられている。
これらを踏まえると、①②は「AでなくBであることに筆者は否定的である」、③④は「AだけでなくBであることに筆者は否定的である」という構造になっていることが分かります。
本文は著作権の関係で書くことができませんが、この問題は文の述部に傍線が引かれており、主―述の関係に着目すれば、「AでなくBであることに筆者は否定的である」という文になっていることが分かります。
そして、情報Bに注目すれば、答えにたどり着く。

こうした思考手順で答えにたどり着くことができるものは、2012年度のセンター試験、2018年度の佛大はじめ、かなり多くの大学の問題で出題されています。
(書きながらパッと思いついたものを書いただけなので、実際にはずっと多くの問題にこの構造がみられます!)
抽象化とは、それぞれの問題を解くときにこうした構造を見つけ出して、それをはっきりと認識することです。

普通、問題を解いていく中でこういったことを感覚的に身につけていくのですが(これを帰納的な学習といいます)、問題を解いて答えあわせをする際に、構造を意識的に考えるようにすると、そのパターン認知の効率が飛躍的に高まります。
自学習で現代文の実力を身につける場合、このやり方がもっとも効果が実感できるのではないでしょうか。
(うまくいかないなあという人がいたら、ぜひ聞きにきて下さい!もっと細かくお伝えします)

今回紹介したことは、極めて表面的なテクニックで、それもほんの一部に過ぎません。
本来なら、「解き方」の前に読む訓練をしたりと、することはたくさんあります。
ついつい後回しにしがちな現代文ですが、だからこそ明確な勉強方法を意識して、コツコツと力を蓄えることが周囲との大きな差別化になります。
自学習で現代文を頑張るという人はこの辺を意識して勉強に励んでみてください。
そして、少しでも上手くいかないと思う時は、いつでもどんどん聞きにきて下さい!f:id:kurumi10021002:20180704013854j:image