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No.366【行動経済学に学ぶ、家庭でもできる子どものやる気を引き出す方法!】

2018/02/05
行動経済学という分野で課題とやる気に関する面白い実験があります。
3人の被験者に同じ課題が課され、被験者は課題が完成したら実験者(監督みたいな人)にそれを提出します。
被験者は課題を提出すると実験者から報酬が手渡され、次にもう少し安い値段でもう一度やらないかと尋ねられます。
これをどんどん繰り返し、3人の被験者がいくらになるまでこの課題を繰り返してくれるのかを測るのがこの実験です。
3人とも渡される課題は同じですが、実験者が受け取るときの態度がそれぞれ異なります。
一人目は課題に名前を書き、実験者に手渡すとその場で内容を見て「なるほど」と頷いてから机に置き、二人目は実験者に手渡すとそのまま確認することなく机の上に置かれます。
そして
三人目は実験者に課題を手渡すとそのままシュレッダーにかけられる(笑)
この実験によって、やりがいと報酬の関係が調べられるわけです。

実験の結果は、名前を書き実験者に手渡すとその場で内容を見て「なるほど」と頷いてから机に置く一人目が最も多くの課題をこなし、三人目のその場でシュレッダーにかけられる場合が最も早く課題をやめるというものになりました。
まあここまでは予想通りですよね。
興味深いのは二人目の場合です。皆さんはどういう結果になったと思いますか?
二人目のパターンでは、三人目のシュレッダーにかけられるのと同じ割合になったそうです。
この実験を行ったダンアリエリーという教授は、仕事のモチベーションを上げるのには特別な褒めことばでなくともいいから、相手の課題を受け取り、しっかりと確認したことを相手に伝えるのが重要であると結論付けています。

上の実験は、僕たち塾人にとって非常にためになる結果を教えてくれています。
僕はこの研究を知って以来、必ず提出課題は手で受け取って、一言声をかけるように心がけています。
また添削はマルとバツだけでなく、できる限り書き込むようにします。
こうしたことを意識しているのは、折角問題を解いてくれたのだから少しでも知識を覚えて欲しいという意味で自然と書き込みが増えてしまうのはもちろんですが、それ以上に課題を出させるだけでなく「きちんと確認しました」ということを生徒さんに伝えるためというのもあります。
どうしても学校だと見なければいけない数もあり、スタンプやAなどの評価記号だけになってしまう場合も多いと思うので、せめて塾では提出することによる「達成感」を感じて欲しいからです。

このダン・アリエリー教授の実験は、家庭での子どもたちの褒め方にも応用できます。
モチベーションの維持には「内容に対する評価ではなく確かに受け取ったという認知が重要」ということを踏まえて、子どもたちが何かをやり遂げたときに、その瞬間にそのことを確認したということを伝えてあげればいいのです。
逐一内容を確認して、正解や間違いを指摘してあげる必要はありません。
ただ、やったページ全てに目を通して、「しっかり確認した」ということを伝えて上げることが重要です。
僕自身、課題を受け取るときにこの事を意識し始めたときから、少なからず生徒さんたちの課題の丁寧さが上がったように感じています。
勉強を「させる」だけでなく「しやすくなる」環境を作る。
「しっかりと確認してあげる」ということは、子どもたちのやる気を引き出すために非常に効果的な方法であるといえます。

写真はTEDでのダンアリエリー教授のスピーチから引用させていただきました。

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