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No.356【スロー思考とファスト思考】

2017/12/02
僕は自分の担当する英語の授業に関しては、模試の結果をはじめ、授業で扱ったほぼ全てのテストの結果をデータとして記録しています。
で、その結果からそれぞれの生徒さんの得点のクセや傾向を調べているのですが、データをみていると、得点の仕方が大きく二つの傾向に分かれていることに気がつきます。
それがタイトルにもした、ファスト思考とスロー思考です。
ファスト思考、スロー思考という言葉はもともと心理学者のダニエル・カーネマンが『ファスト&スロー』の中で用いた言葉で、5×9というような瞬間に答えを出すことが求められるものを「ファスト思考」、87×69みたいな即時に答えを出すことができず、頭で思考しなければならないものを「スロー思考」と呼びます。
問題に対する解答の習慣にも、このファスト思考、スロー思考と近しいものがあるように思うのです。 

勉強におけるファスト思考、スロー思考の特徴は以下の通りです。
文法や語彙、発音アクセントなどの問題で非常に正答率が高いのに、長文になると得点がふるわなくなるのがファスト思考型の生徒さん。
一方で空欄補充やアクセントの問題で間違いが多いけれど、長文や並び替えの問題になると得点率が上がるというのがスロー思考型の生徒さんです。
ファスト思考型の人は学校のドリルや計算練習のような情報処理型の問題を得意とします。
いわゆる「頭の回転が速い」と周りに思われる人に多い傾向があります。
スピードや情報処理に強みがある一方で、ファスト思考型の子は、「A=B,B=C,したがってA=Cである」みたいな順を追うことが必要な思考が苦手です。
ちょうど車のハイギアのように、早く頭を回転することを得意としているため、長い思考が必要な問題を前にすると、長考をする前にさじを投げてしまうことがあります。
ファスト思考の人がスロー思考を身につけようとしたら、普段から話し方をゆっくりにしてみるとか、なぞなぞや答えのない課題に説明を加えるタイプのクイズを解いてみるといたことが有効です。

ファスト思考型の生徒さんが素早い情報処理を得意とする一方で、スロー思考型の生徒さんは、自分の頭で考えることを得意とします。
パッと見では答えが出ないような問題を前にしても、すぐにあきらめてしまわず、周囲の情報からヒントを集め、何とか答えの形に持っていこうとします。
半面で、単純に知識を問われるような問題を苦手とする傾向があります。
前後の関係や周囲の情報から答えを類推することに慣れてしまっているため、純粋に「知識」を問われているのに頭で考えて答えを出そうとするために、全くちがう、感覚任せの解答になってしまいがち。
スロー思考型の人がファスト思考型の思考を鍛えるには、知識を定着させる反復練習や数値や事実をベースにしたディスカッションが有効です。

これらは考え方の「クセ」の問題なので、どちらが優れているということではありません。
むしろ便利なツールとして両方を鍛えることが重要です。
また、これらは勉強の中で意識すれば一朝一夕で身につくというようなものでもありません。
日常生活で「考える」習慣をつけておくことが重要なのです。
入試問題は大変よくできていて、ファスト思考だけでも、スロー思考だけでも乗り切ることはできません。
自分が「どちらかに偏っているな」と思う人がいたら、もう一方を意識的に鍛えるようにしましょう。