Dolphin is no more fish than horse is fish.
(馬が魚でないのと同様に、イルカも魚でない。)
構文 [ A is no more B than C is D ] (CがDでないのと同様にAはBでない)
いわゆるクジラ構文として有名なこの構文は、[no more]を2回訳すと覚えると、一気に理解が進む。[no more](或いは[no less])の部分は、肯定文であるのか否定文であるのかを決定する役割と、差がゼロ(同様だ)という意味を決定する役割を果たしている。肯定か否定かを見分けるときは、掛け算の法則を思い出すと良い。掛け算では正×負=負、負×負=正となる。これと同様に、[no]というマイナスの意味を持つ言葉と[more](より多い)というプラスの意味を持つ単語を用いる[no more]の場合は負×正=負、即ち否定文であり、[no]というマイナスの意味を持つ言葉と[less](より少ない)というマイナスの意味を持つ単語を用いる[no less]の場合は負×負=正、即ち肯定文と考える。次に、[no + 比較級]という形そのものに注目する。[no]とは「ゼロの」という意味で後ろの比較級を修飾する。比較級のもとの役割が「差を表すこと」であることを考えれば、この部分は「ゼロの差」、つまり「同様に」という意味で捉えることができる。この二つの役割を踏まえると、[ A is no more B than C is D ] の訳が「CがDでないのと同様にAはBでない」となること、或いは[ A is no less B than C is D ] の訳が「CがDであるのと同様にAはBだ」となることも理解できる。