教えて、シード君!

京都府西京区阪急桂駅前の学習塾、シードゼミのブログです。毎日の勉強を少しだけラクにTipsを紹介します!

阪急桂駅徒歩1分!京都市西京区に根ざして15年。地域密着だからこそできる、ひとりひとりににあわせたきめ細やかな指導が自慢です!

SEEDゼミウェブページもあわせてよろしくお願いします!

No.411【入試攻略の鍵は「第1象限」をどうするか!?】

本日から夏期講習の後半が始まりました。
多くの生徒さんがお盆休みに疲れがとれたようで(中にはお盆休みで帰って疲れた様子の方も…)、朝からやる気いっぱいで授業に取り組んでくれました。
僕はお盆休みが明けたこのタイミングで、中学3年生の皆さんには「応用力をつけよう」というお話しをしています。
模擬試験や入試問題を分類すると下図のように分けることができます。
第1象限(右上)は知識と思考力が必要な問題。
第2象限(左上)は知識があれば解ける問題。
第3象限(左下)は知識も思考力もいらない問題(ここは存在しません)
第4象限(右下)は思考力があれば解ける問題です。
第2象限でも第4象限でも難しい問題は作ることができますが(例えば知識重視で難しい問題というのなら、教科書の隅に載っているような知識を問う問題にすればできますし、思考重視で難しい問題というならば、前提条件を複雑にしてしまえば可能です。)、僕が彼らにこのタイミングでいう「応用問題」とは、そういったものではなく第1象限(右上)に該当する、知識も思考力も必要な問題のことです。

知識を問う問題が得意な生徒さんも、思考力を問う問題が得意な生徒さんも多く見かけますが、その両方を(誰にも指摘されずに)均等に高められている生徒さんは稀です。
だいたいの場合が、自分がもともと得意な特性(知識重視か思考力重視)になってしまう。
実際にそれを積み上げることで演習の結果は伸びるので、成果が上がっていることを実感できます。
しかし、最後の一押し、入試で合否を左右する問題を解くための力を養う方法は、得意な特性を強化する勉強の先にはないのです。

僕が「応用問題」と定義する合否を左右する問題は、きちんと知識を修めた上で、それを使いこなす訓練が必要です。
どんなに頭の回転を早くしたところで前提の知識がなければそもそも手が出せませんし、いくら知識として必要な条件を知っていたとしても、その知識を使いこなせるレベルに習得しておかなければやはり問題は解けないのです。

自分が得意な特性を強化することで実力を伸ばしてきた子(もともとのセンス故にそれで通じてしまった子)ほど、苦手なもう一方のスキルを伸ばすことを避けがちです。
しかし、入試にはそれでは太刀打ちできません。
だからこそ、このタイミングでしっかりと自分の苦手に向き合うことが必要なのです。
科目の得意不得意ならば、他の科目でカバーすることもできますが、勉強特性の得意不得意でそれは不可能です。
ぜひ夏期講習の残りの期間を利用して、第1象限の問題を解くということに挑戦してみて下さい。

 

f:id:kurumi10021002:20180817215924j:plain

No.410【勉強習慣が身につけられない人が心がけたい3つの「ちょっとした」姿勢】

この時期、勉強習慣をつけたいと思っているのだけれど上手く行かないという相談をよく受けます。
今まで勉強習慣がほとんどなかったという生徒さんに対しては、僕はよく、いきなりカチッとした勉強習慣をつけるのではなく、日頃の授業などで勉強に意識が向くようなクセをつけるところから始めようとアドバイスします。
勉強習慣をイチから構築したり、明日から突然勉強習慣をつけようとしたりするのは案外大変。
気合で頑張ろうとしても、そこには必ず負担が存在します。
そして負担があると「しんどさ」の原因になり、気がつくとやる気がなくなってしまうのです。
せっかく(漠然とであったとしても)危機意識が芽生えたのに、それがなくなってしまうというのは勿体無い。
そうならないためにも、まずはちょっとした習慣からかえていくのがオススメです。

僕がオススメしているのは次の3つ。
①板書以外の説明で気になった部分をメモにとる、②板書を写すときに一旦記憶する、③授業終了後に即座に授業を振り返る、です。
僕たちは自分で思っている以上に見聞きした内容が頭から抜けてしまいます。
覚えたと思っていても、家に帰ったら記憶が曖昧なんてことはザラ。
忘れないように頑張るのではなく、忘れてしまうことを前提にした授業の受けかたをすることが重要なのです。
板書以外の気になった部分をメモにとっておくと、授業中はなるほどと思ったけれど終わってみたら忘れてしまったというような状態になるのを防ぐことができます。
また、ちょっとしたエピソード等がメモ書きで残っていると、復習の際に授業を思い出す手助けになります。
こうしたことに効果を発揮するのが、①の板書以外の説明で気になった部分をメモにとるという行動です。

②の板書を写すときに一旦記憶するというのは、知識の定着率を上げるのに有効です。
僕たちは普段授業を行う際に、それぞれの生徒さんが板書の際にどのくらいホワイトボードとノートの間で視線移動をするかを見ています。
勉強の効率が良い子ほどその回数が少ない、つまり一回あたりにきちんと頭に記憶してノートに書き留めるということをしています。
反対に、なかなか覚えられないという人は、内容を理解するという段階を経ずに、単にノートに転写するというイメージ。
覚えようとしてノートをとるのか、単に写すだけなのかでは、その勉強を積み上げていくと結果は全く違ってきます。
板書を写すときに一旦記憶するというのは、こういう点で非常に有効なのです。

最後の授業終了後に即座に授業を振り返るというのは、僕が一番オススメしているやり方です。
授業終了後の2分間でいいので、テキストを開いてその日の内容を振り返るという勉強習慣。
言わずもがな、その日に習った内容が一番頭に入っているのは授業終了直後です。
そのタイミングですぐに振り返っておく。
具体的には、頭の中でどんなことを習ったかを思い出すだけで構いません。
これだけでも、情報の整理ができて、定着率がグッと高まるはずです。

上に挙げた方法は、ちょっとした心がけだけでできるやり方です。
ある日突然生活習慣を変えることよりはずっとラクなはず。
こういった小さな変化から初めて、慣れてきたら実際に勉強習慣を積み上げていくことが大事なのです。
堀江貴文さんが自身の著書『ゼロ』で書いていましたが、いきなり大きな数字をかけようとするのではなく、まずは何も無いところに小さな1を積み上げていくことが重要です。
勉強をしなければと思っている人は、まずはこの辺りから行動に起こして見てはいかがでしょうか?

No.409【正解の無い課題に挑戦する】

「なぁ先生、今度学校の三階から卵落とすんだけど、どうやったら紙とセロテープ使って卵が割れへんようにできると思う?
数年前、授業を担当していたとある生徒さんが、こんな質問をしてくれました。
翌週に学校の授業でやるから、思考錯誤していたのだそう。
それを聞いたとき、子どもたちの考える力を養う、とってもいい問題だなあと思いました。
みなさんはどうやったらいいと思いますか?

その生徒さんが最初に考えていたのはパラシュート方式。
いかに大きく、安定したパラシュートを作るかに頭を悩ませていました。
彼曰く、他の多くの生徒さんもパラシュートの方向で考え、どうやって周りよりもすぐれたものを作ろうか考えていたみたいです。
「どうやったらいいと思う?」という質問に対して答えるという意味であれば、僕なりのアイデアを紹介すればいいのですが、それでは学校の先生が課した「考えさせる問題」の意味がなくなってしまいます。
せっかくの「良問」の意図を崩さないためにも、僕は切り口として、彼に「パラシュート以外の手段は考えた?」という話と、「そもそも何で卵が割れるのかの原因を考えたら面白いかも」という切り口の提示だけをすることにしました。

次の授業のとき、その子が持ってきてくれたアイデアはパラシュートとは全く違うものでした。
彼が最終的に考えたものは、くちゃくちゃに丸めた紙を卵に巻きつけて、高いところから落としても衝撃に耐えられるクッションを作るというもの。
結局結果は上手くいかなかったようですが(強度が足りなかったみたいです)、本人にとって非常に学びが多いものだったのではないかなと思います。

普段授業をしていると、正解にたどり着くための最短経路で唯一の方法を探ろうとしがちな人がいます。
(特にまじめな人と、要領の良い人に多い気がします)
このタイプの思考が身体に染み付いていると、問題に向き合った際、解けるか解けないかの2択でその問題を見てしまい、少し難しい問題に出くわすと、様々な可能性を探ることなくあきらめてしまいがち。
これでは成績が伸び悩んでしまいます。
もちろん試験本番では無限に思考錯誤している時間はなく、問題の切り捨ては重要なテクニックになりますが、こと練習段階においては、その思考錯誤の時間こそが経験や知識を蓄積させます。
パッと見で分からない問題にとりあえず思考錯誤してみるという視点がないと、どこまでいっても「現時点の自分の処理能力で解ける問題が解けている」域を超えることはできないのです。
これを突破するためには解の用意されていない問題に取り組む習慣が重要です。
冒頭で紹介した生徒さんの卵のお話は、まさにこの好例。
卵の問題に全力で取り組んだ彼は、みちがえるように問題を前にして「考える」ようになっていました。
分からない、少し難しい問題に出会ったときこそ、能力は伸びていきます。
パッと見で分からない問題であっても(分からない問題だからこそ!)、あれこれ考えてみる。
そういう姿勢を身につけることが勉強には大切です。

No.408【あなたはどの器官で覚えますか?】

毎日授業をしていると、普段は指摘できない(指摘しても通常授業では直しきれない)子どもたちのいろいろなクセに気づきます。
例えば知識の習得に際してその子が耳から情報を吸収するタイプなのか、目から情報を吸収するタイプなのかというのがその典型です。
なんとなく授業の説明が印象に残っていることが多いという人は前者のタイプ、板書の文字や図形で書いてある方が頭にスッと知識が入る気がするという人は後者のタイプです。
(あくまで特性の話なので、それでなければ覚えられないといった類いのものではありません)

自分がどの器官から入ってきた情報を覚えやすいのかということを知るのは、効果的に勉強を進める上でも役にたちますが、それ以上に「自分がどの器官に引っ張られがちか」という、ミスの誘発要因を特定するためにも非常に有効です。
例えば、耳からのインプットを得意としている人は、発音した時の語感を優先する傾向にあります。
そのため、文法の理論と耳ざわりが一致しない問題に関してミスをする可能性が高くなります。
英語で言えば、その典型問題に[give]などの後ろに目的語を二つとる表現があります。
ここに含まれる動詞は[My mother gave me a present]というように、後ろに[人+物]という形がくるのですが、初めてこの表現が出てきたときに[My mother gave a present]という形に耳が慣れてしまっているため、発音重視の人は、ついつい「物」を先にもってきてしまうということが起きます。

反対に、視覚重視の人は、並び替えの問題などで思わぬ間違えが起こりがち。
例えば、助動詞の位置と頻度を表す副詞の位置が反対になっている場合などは、発音してみると明らかに不自然なことが分かるのですが、視覚からの判断ではなかなか気付けません。
これは特に視覚情報優位な人に起こりがちな間違えです。

視覚情報優位なのか聴覚情報優位なのかというのは、勉強の際は本人の好みの問題なので、どちらのほうがいいというものがあるわけではありません。
しかし、それによって誘発されやすいミスに関しては注意が必要です。
「敵を知り、己を知らば」ではありませんが、自分の特性を知って、もったいないミスは極力避けられるようにしましょう!

No.406【外部装置で記憶力アップ!?】

今週から夏期講習が始まりました。
シードゼミの夏期講習は3日~5日くらいの短期集中型ではなく、講習期間を通して原則毎日授業がある形をとっています。
(中学1・2年生は水曜以外の平日、3年生は日曜日以外の毎日といった具合です)
通常授業の場合と違って連日授業があると、生徒さんの知識の定着率が明らかに違ってきます。
一週間立つと忘れてしまうような内容でも、さすがに前日や2日前に行った内容だと、定着していることが多くなるようです。

毎日子どもたちを見ていると、知識が定着する子とそうでない子には、明確な違いがあります。
それは授業中に必要な内容をメモするか否かということです。
授業中にこちらが指示した重要な内容をノートにとってもらうことはもちろんですが、それとは別に、授業で話した知識を忘れない生徒さんは自分が忘れていたり、気になったりした内容を、走り書きで書き留めているのです。
自分が気になったことを書き込んでいる生徒さんのノートは、その子の興味や思考過程に最適化されたものになります。
また、本人が気になった内容を書きとめてあるので、宿題をやる際などに、ふと目に止まると、授業の内容が頭に思い浮かんだりします。
メモのおかげで自分が覚えやすい「補助」や、無意識に授業の振り返りができるきっかけがノートに散りばめられているため、ただ復習をするだけでも、知識の定着率がまるで変わってくるのです。

同じ授業を受けていても、それぞれの生徒さんで定着率は異なります。
一見するとそれは個々の理解力の差によって生まれているようにも感じられますが、実際には授業の受け方の工夫によるところも少なくありません。
上に挙げた例はその典型で、「メモをする」という人手間を加えただけで結果的に定着率に差が出るのです。
こういった工夫は、本人の要領の良さとは関係がないので、どんな人でも真似することができます。
誰でもできるちょっとした工夫を積み上げること。
これを積み上げることによって、質の高い勉強方法が作られるのです。
勉強効率は「てこ」のようなもので、それを磨くことで単純な勉強時間という「量」の勝負から脱することができるようになります。
ただし、一朝一夕で身につけることが不可能です。
ちょうど毎日授業がある講習期間は、こうした質の向上を狙うには絶好の機会かもしれません。
ワンステップ上の勉強を目指したい人は実践してみてください。

No.407【勉強には3段階の理解がある!?】

「勉強してんのに解けへんねん…」
この一週間で、何人かの生徒さんからこんな相談を受けました。
勉強はしているのだけれど、どうしても問題を解けるようにならないのだそう。
確かに、彼ら・彼女らを見ていると、一生懸命頑張ってくれています。
で、やり方も僕が見ている限りそんなに悪くないのです。
それでもなぜか問題が解けないという話だったので、実際に問題を解いている姿(間違えている問題に対する復習の仕方)を見ていると、ある事に気がつきました。

どうやったら勉強の努力が実際の点数に結びつくかという話をする前に、僕の授業の作り方のお話をさせて下さい。
僕は授業の説明を作る際に、基本的に下の図のような①What→②Why→③Howの3段階を意識しています。
①のWhatはその単元にどのような知識があるのかという「知る」フェーズ。
②のWhyは、それはどうしてそうなるのか、あるいはどういう背景があるのかという部分です。
そして最後③のHowは「実際にその知識をどのように使えるものに落とし込むか」です。
それぞれ初めて知識を入れる場合、理解を深めたい場合、実際に問題で出会ったときに解けるように仕込む場合でどの説明をするかを選んでいます。
(夏期講習授業では③のHowを中心に行っています!)

僕に相談に来たの生徒さんはいずれも受験生。
(一人は受験学年ではありませんが,目的が模試で点数を取ることだったのでここに含めました)
彼らが悩んでいたのは、上の3ステップで言えば③のHowの知識をどうやって習得すればいかというところ。
彼らの間違えた問題の復習方法を見ていると、知識のまとめ方は①のWhatのやり方だったのです。
単に知っているという①のフェーズの知識では、毎回「そういえばこんなんあった!」という気づきの繰り返しで、なかなか次に出てきたときにその問題が解けるようにはなりません。
もちろん何回も何回も繰り返し見ていれば解けるようになりますが、それだと時間がかかりすぎてしまい、(特に習得すべき内容の多い大学入試では)、試験までに全ての知識を身につけるのは難しいかもしれません。
実際に問題が解けるようになるには、意図的に②や③の知識で落とし込むのが不可欠なのです。

僕が受験生の皆さんの、夏休みの勉強でオススメしているのは②や③のフェーズで知識を身につけること。
これは、日常の勉強から意識しておかなければできるようになりません。
ただ、逆に言えば意識しだいでこういった知識は身につけることが可能なのです。
夏休みの最大の利点は、こういった「勉強方法そのもの」を身につけることができ点にあります。
僕の元に相談に来てくれた生徒さんに限らず、同じ悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか?
もし勉強方法そのものをアップデートしたいという人がいましたら、是非意識してみてください。
「そうは言ってもどういうようにすればいいか分からない」
そういう人がいたら、僕たちに聞きにきて下さい。
②や③の知識をこれでもかというくらいにお伝えします!!

f:id:kurumi10021002:20180729215422j:image

No.405【「文の意味は文脈によって決まる」ってどういうこと!?】

問い.本文に「僕は思わず目に涙を浮かべた。」とあるが、このときの僕はどんな気持ちか。次のア~エの中から最も適するものを選べ。
ア 悲しみ   イ 喜び 
ウ 絶望    エ 後悔 

上にあげた問題は、僕が国語の授業でよく用いる例題です。
「文の意味は文脈によって決まる」ということを直感的に分かってもらうために使います。
この問題、正解は「?」。
「僕は思わず目に涙を浮かべた。」という部分だけではいずれの解釈も可能なので、選択肢を絞ることはできません。
仮に前の文が「飼い猫が死んでしまった」とあれば「悲しい」である可能性が高くなりますし、「3年間努力した結果が実り、最後の大会ではレギュラーに選ばれた」とあれば「喜び」になるでしょう。
あるいは「彼女に振られて僕は生きる意味を失った」とあれば絶望かもしれませんし(笑)、「一度失った信用は取り戻せないのだと悟った」といった文脈であれば「後悔」が最も適するかもしれません。
このように、同じ文であったとしても、文脈によって意味はまるで異なってくるのです。

論説文の場合も同じです。
仮に「たとえば、A君は毎日学校まで30分も自転車をこいでやってくる。」という具体例に傍線が引かれていた場合を考えて見てください。
具体例は自分の主張を分かりやすく相手に伝えるため用いるものなので、伝えたい主張によって、そこに込められる意味は変わってきます。
もし、この具体例を含む文章が健康について書かれたものであったとしたら、この具体例は「自転車のような運動は健康にいい」というような意味で使われている可能性が高いでしょう。
一方で、田舎の子どもたちの学校へのアクセスの不便さを論じる文章であれば、この具体例は「田舎暮らしで学校に行くのも大変な子ども」の具体例になります。

普段授業をしていると、国語が得意な子とそうでない子では決定的に文脈を意識できるか否かというところに差があるように感じます。
国語が得意な子は、傍線部をみたら指示語や接続語、助詞などを踏まえて前後の文脈を把握しようとするのに対して、苦手な子は傍線部のみから考えようとするイメージです。
ちょうど、上の例でいえば「僕は思わず目に涙を浮かべた。」という部分を見て頭の中で勝手に想像を膨らませたり、「たとえば、A君は毎日学校まで30分も自転車をこいでやってくる。」という部分を見て、自分の経験から意図を考えたりという具合です。
もちろん感性や思考がぴったり合った場合なら高得点になるのですが、そうでない場合歯総崩れになってしまう。
点数にムラがある人は十中八九このパターンです(心あたりのある人はいませんか?)。
文は文脈によって意味が決まり、それ単体では自分の解釈を含んでしまいます。
国語はあくまで論理的に文章を読む科目です。
根拠をもって傍線部を解釈するというスタンスが非常に大事なのです。

最後に、文の意味は文脈が決めるという具体例を2つほど紹介しておきたいと思います。
著作権の関係から引用の範囲にとどめるため、ほんの一部分です。
全文が知りたい人、もしくは答えが気になる人はぜひ聞きにきて下さい!

(次の文章は「僕」の父が、祖父の撮った写真を期待せずに見たときの場面である)
話ながら僕と父はあっと声をあげた。現像液の中に、すばらしい花電車の姿が浮かび上がったのだった。
「すごい、絵葉書みたい」
父は濡れた写真を目の前にかざすと、唇を震わせ、胸のつぶれるほどの溜息をついた。
「信じられねえ……すげえや、こりゃ。」
暗室から転げ出て居間に行くと、祖父と母は勝手にケーキを食っていた。

本文中「父は濡れた写真を目の前にかざすと、唇を震わせ、胸のつぶれるほどの溜息をついた。」とあるが、その時の父の心情としてふさわしくないものを次から選びなさい。
ア 感動   イ 尊敬
ウ 驚嘆   エ 憤怒
(2009年度平安女学院高等学校より)

(8段落)造形意志が極端に弱いのが、日本の芸術である。~彼らは自分たちの生のあかしとしての造形物を、後世に残そうなどとは考えなかった。
(9段落)例えば、生花とは造形なのか。~造形ではなく、花の命を惜しむことが生花の極意である。
(10段落)あるいはまた、主と客が一室に対座して、一服の茶を喫することに、形を残そうとの願いがいささかでも認められようか。~

「造形ではなく、花の命を惜しむことが生花の極意である」とあるが、筆者は、この生花に続けて、茶の湯連句の例を挙げている。それは「一期の出会い」を踏まえた上で、日本の芸術のどのような点を強調するためか。
① ~芸術における簡素さを強調するため。
② ~芸術における人間関係の豊かさを強調するため。
③ ~芸術における刹那生を強調するため。
④ ~芸術における個の表現の弱さを強調するため。
⑤ ~芸術における空間性そのものを強調するため。
(2007年度センター本試験)