教えて、シード君!

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No.427【単語帳は3段階で活用しよう!】

みなさん、単語帳って使いこなせていますか?
僕はよく受験生の生徒さんに「単語帳は使うんじゃなく、使いこなせ!」というお話しをします。
しばしば「単語が覚えられへん」とか「この単語帳はよくない」みたいな話しを耳にするのですが、そもそも皆さんは単語帳をどれだけ「使いこなせて」いるのでしょうか。
僕は単語帳には定着度合いによって①知る、②覚える、③調べる、の3つの機能があると考えています。
そして、自分のフェーズに合わせてこれらの機能を使い分けることが重要なのです。

僕が①知る、②覚える、③調べる、といっているのは以下の通りです。
まず①の知る機能とは、単語を覚えようとし始めたばかりの人に有効な使い方です。
どの単語帳でも構いませんが、基本的にほとんどの単語帳もこれまでの入試問題を入念に分析して、それに基づいて掲載する単語が選ばれています。
そこに載っているのは、これから皆さんが挑む敵の詳細なデータとも言えるでしょう。
単語帳の最初の使い方は、まず、ざっと全体に目を通して、「どういった単語を覚えなければならないのか」を知ることです。
仮にほとんどがうろ覚えであったとしても、「見たことがある」という記憶が残る状態にしておけば、長文でその単語が出てきたときに、覚えられる可能性が格段に高まります。
これが一つ目の「知る」機能。

2つ目の「覚える」機能に関しては、細かく説明する必要はないでしょう。
いわゆる普通の単語帳の使い方です。
細かくまとめると長くなるので、ここは割愛します(笑)

そして最後が「調べる」機能です。
僕が現時点である程度単語帳に載っている単語を覚えられている生徒さんにオススメしているのがこの使い方。
いくら単語帳を完璧に覚えたとしても、長文に出てくる単語が全部分かるなんてことはありません。
どんなに頑張っても、絶対に単語帳に載っていない単語が出てきます。
そんなときに大切になるのが、知らない単語が出てきたときに、覚えるべき単語であるのか、類推できればいい単語なのかを判別する能力です。
これを身につけるために役に立つのが、単語帳を辞書として活用することです。
知らない単語・自信のない単語を見つけたら、辞書の代わりに単語帳を引いてみてください。
(そもそも語彙数が足りていない人は様々な語を知るという意味で辞書を引きましょう!)
もし単語帳に載っていない語であるならば、それは「類推すべき語」です。
反対に載っている単語であれば、忘れてしまっている語なので、改めて確認するようにできます。
こんな風にして類推力を高めるために使うのが③調べる機能としての単語帳の使い方です。

もちろん単語帳の相性がないわけではありませんが、それ以上に「いかに使いこなすか?」が重要です。
上に挙げた①~③の機能を意識して、まずは現在の単語帳を最大限使いこなすことを心がけてみてください。

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No.426【センター試験の裏技があるって本当?】

センター試験の裏技があるって本当?
「長い選択肢の問題は間違えである。」
今日の朝、Twitterを眺めていたら、こんなつぶやきが回ってきました。
某受験をテーマにした漫画があるのですが、その最新話の中でこの論が登場したそうです。
その時に実際に「解ける」ということで例示されていたのが去年のセンター国語のとある一問。
もちろんフィクションである漫画のセリフに突っ込みをいれるのが野暮なことであるということは重々承知しつつも(因みにそのつぶやきは公式のものでしたが…)、有用なテクニックとして紹介されている以上、検証してみずにはいられません。
というわけで、本当に長い選択肢が間違えであるのかをざっと検証してみました。

調べた対象は2014年度~2018年度のセンター本試験・追試験の現代文全10回分。
そのうち、上で取り上げたつぶやきに該当する問題をピックアップして、ランダムに選択した場合と、テクニックを使った場合の正解する確率を比較することにしました。
問題は「次の選択肢のうち、適切でないものを選べ」というもの。
これなら、「長文で書かれている選択肢は間違えである」という冒頭の説を用いて解けるかの検証が可能になります。

で、実際にやってみた結果、まったくのランダムで解答を選択した場合に少なくとも一つが正解する確率は60%、選択肢の文が長い方から順番に選択していくと正答率は67%になりました。
(母数が少ないので統計的に有意な結果ではないことを予め断っておきます)
確かに、まったく分からなかったときに、全くのランダムで選ぶのよりは点数が入る確率は高くなるみたいです。
ただ、全くの感で選択するよりは7ポイントだけ正答率が高くなる方法をテクニックと呼ぶのはちょっとどうなんだろうという気持ちになってしまいます。
センター評論文はきちんと勉強すれば、しっかりと根拠をもって解答できる科目です。
(当然シードの生徒さんたちにはきちんとした解法を教えています!)
僕自身、大の漫画好きなので、漫画の世界の話に元気ややる気を貰うのは大賛成です。
でも、あまりに耳ざわりのいい言説に引っ張られてしまうことには気をつけなければなりません。
やっぱりフィクションはフィクション。
現実の入試問題に「こうすれば出し抜ける」みたいな「オイシイ話」なんて落ちていないのです。

僕は決して今回の漫画を批判したいというわけではありません。
むしろ、こういった漫画はやる気を引き出す上で大きな役割があると思っています。
僕がこの事例を通して伝えたいのは、勉強に裏技も近道もないということ。
(もちろん、遠回りを回避する方法はあります!)
受験が近づくこの時期は、なんだか点数が出ている人だけが知っている特殊なテクニックがあるのではと思い、そういった「耳障りのいい話」を探す生徒さんが増え始めます。
しかし、そんなものはないのです。
結果が出ている人はシンプルに結果が出るように努力をしているだけ。
その当然なことを忘れないためにちょうどよいサンプルだったので、やや批判的な内容と受け取られることを承知でこのテーマに触れました。

因みに、得点の期待値ベースで行くと、「長い選択肢は間違えである場合が多い」という説で解いたとき、選択肢が長いものから順に2問選んで、どちらも正解することはありませんでした。
そのため期待値は2.68。
一方で完全にランダムで選んだ場合の得点の期待値は2.66とほぼ同じ結果に。
この数字からも「こうすれば上手くいく」という裏技みたいなものがないということが分かります。

この時期に大切なのは、伸びないと悩むことでも、伸びる裏技を探すことでもありません。
そういうものに費やす時間を一秒でも多く受験勉強に向けること。
結果を出す唯一の方法はこれです。
今が最も重要です。
とにかくこの時期をがんばって乗り切ってください。

No.425【努力って、どれくらいで努力なの?】

会議の同時通訳という仕事は、先週の前半は遺伝子工学セミナー、後半は歴史学者のシンポジウム、今日は大統領の釈明演説、明日からは環境会議、という具合に日々くるくる顧客とテーマが変転していく。そのたびに一テーマあたり一~三冊の電話帳に匹敵する資料と格闘し、その専門分野の入門書を事前に読んでおくものだ。
ロシア語通訳をしている米原万里さんが、『ガセネッタ&シモネッタ』(文春文庫)で自身の仕事についてこんなエピソードを披露していました。
翻訳をするのに必要な準備として、当然のように一つの仕事ごとに電話帳数冊分の資料に目を通し、入門書を読むそうです。
みなさんはこれを聞いて「多い」と思いますか?それとも「そりゃそうだろう」と思いますか?

少し前に、多くのYoutuberさんが自分の一日のスケジュールを公開したことがありました。
その中で釣りコンテンツを配信している「釣りよかでしょう」というグループの人たちが出したスケジュールは以下のようなものでした。
朝5時~11時に釣り、帰ってきたら夕方まで編集作業。
16時には再び釣りに行き、19時頃に帰ってきて、23時位まで編集。
1時間ほどの自由時間の後24時に就寝。
(HIKAKINさんやトミックさんといったYoutuberの方々も仕事の動画をあげていましたが、同じようなものでした。)
みなさんはこれを聞いて「多い」と思いますか?

何かで一定の成果を出そうとしたとき、それがどんなジャンルであるかに関係なく、一定の努力が必要です。
そして、どんな分野であってもだいたい同じくらいの努力量。
SEKAI NO OWARIのピアニストであるSAORIさんは、『ふたご』という小説の中で自身の経験を主人公に託し、音大に進学する際には毎日6時間以上のピアノの練習が当然といったエピソードを披露していました。
あるいは漫画家の山田玲司さんは、漫画家になる前から、毎週週刊誌に連載するのと同じ枚数の作品を描き続けていたそうです。
上に挙げた人たちの努力量を聴くと、「そんな人たちが異常なのでは?」と思うかもしれませんが、おそらくそれは違っていて、漫画家や音楽家、翻訳家やYoutuberといった競争が激しいジャンルにおいては、彼らが示したような分量が適切な努力量だと思うのです。

上に挙げた職種と比べれば、受験勉強は恐ろしく「倍率が低い」競争と言えます。
とはいえ、その中で自分の行きたい学校に入ろうと思えば、その倍率を超えるだけの努力が必要です。
仮に倍率が5倍の学校であるのなら、同じ学校を目指す人たちの平均の五倍の努力が必要です。
「そんな大げさな」と思われるかもしれませんが、勉強を開始した時点で自分の実力よりも上の学校に受かった子たちは、例外なくそのレベルの努力はしていました。
高校3年生の皆さんの中には、公募推薦が迫り、そろそろラストスパートをかけなければと思っている人がいるかもしれません。
そういう人は、自分が倍率に見合うだけの努力をしているかと一度考えて見てください。
自信を持ってできていると言える人は、おそらくこのまま続ければ大丈夫でしょう。
でももし、「そんなには..」と思う人がいたら。。。
受験は相対的な競争です。
あくまで努力値も周囲と比べてのこと。
どんなに自分が頑張っていると思っていても、それが周囲と比べて少なければ(厳しい言い方ですが)意味が無いのです。
ここからは本当に気のぬけない戦いになります。
まだ自分の中に甘えがあると思う人がいたら、このタイミングで気持ちを切り替えて下さい。f:id:kurumi10021002:20181006012454j:image

 

No.424【タイムライン型情報処理を脱出しよう】

勉強と日常生活は不可分で、日頃の生活習慣や本人の趣味は多分に当人の勉強方法に影響を与えます。
例えば、日頃から外で遊ぶことに慣れている子は理科のように、身近な生活と結びついた学問は身体的に理解しやすくなりますし、読書習慣が身についている子は、教科書を読むことによる勉強において、周りの子よりもずっと吸収率は高くなります。
反対にテレビに慣れている子は授業での吸収力が高い場合もあり、特定の習慣が必ずしも勉強に負の影響を及ぼすわけではありません。
ただ、最近の子どもたちを見ていて、時々、「これは生活習慣から悪い影響を受けているのでは?」と思うことがあります。
それがタイトルにも書いたタイムライン型の情報処理です。

2010年代初めごろから、急速に普及してきたスマートフォン
昨年のデロイトトーマツコンサルティングの調査によれば、14歳~19歳のスマホ所有率は84%を上回っているのだそう。
今の中学生・高校生の多くが恐らく携帯でもPCでもなくスマートフォンを最初に手にするスマホネイティブといえるでしょう。
そんなスマホネイティブの子達ならではの思考の特徴としてあるのではないかと思っているのが、「タイムライン型の情報処理」脳です。

例えばTwitterでもFacebookでもInstagramでもLINEいいですが、基本的にスマホアプリのSNS上では、フォローしている人たちが発信する情報が、新しいものから順に上から下へと流れていきます。
僕たちはその絶えず流れている情報の中で、目についたものを見ては「へぇ」と納得している。
恐らく、必ず全ての情報をチェックしている(できている)という人は稀でしょう。

授業をしている中で僕が時々感じるのは、スマホネイティブの世代の子どもたちが、勉強に関しても似たようなスタンスで「情報収集」をしているのではないかということです。
何か問題に出てきたら、その場で「へぇ」と納得するのだけれど、その知識が科目全体としてどのような位置づけにあるのか、また単元の全体像はどのようになっているのかに意識が及ばない。
さながら流れてきた情報に「いいね!」やスタンプを押すように、出てきた知識をチェックして終わりという勉強をする子が増えている気がするのです。
だから、ほとんど同じ問題が出てきても特定の「型」に気がつかない。
または、知識を遡ろうとしたときに、タイムラインのように雑多な知識が一列に並んで収納されているため、直近に印象に残った情報から順に引き出してしまう。
こんな傾向が強くなっているように思うのです。

こうしたタイムライン型情報処理は無意識に身についたものですので、意識すればすぐに取り払うことができます。
実際に僕が担当している生徒さんの中に初めはタイムライン型の情報処理の癖が抜けない子がたくさんいましたが、授業内で「全体像」に重点をおいた説明と板書、そして本人自身にそれを意識するように言い続けることで、タイムライン型の情報処理を脱し、体系的に覚える習慣が身についた生徒さんが多くいます。
こういう子は、途端に成績が伸び始めます。

無意識についてしまった勉強に負の相関がある習慣を取り除くことで、勉強効率は大きく改善されます。
「なんか覚えられへんなあ…」
なんて思う人がいたら、このことを意識してみるといいかもしれません。

No.423【「不測」の「予測」はできないからこそ、せめて「不測」を予想しよう!】

「備えあれば憂いなし」なんて言いますが、勉強でも、またそれ以外であっても、準備しておくことは非常に大切です。
僕はよく、「不測の事態を予想しろ」といった旨のことを生徒さんに言うことがあります。
予測できないからこそ「不測」なのに、それを予測するってどういうことなの?
この反論は最もなのですが、その矛盾を承知で伝えたいのは「不測の事態は起こるかもしれないけれど、そのことに対する想像は働かせようよ」という部分にあります。
たしかに過去の経験測が通じない大きな出来事を「予測」することは不可能です。
だって、予測そのものが何かしらの根拠に基づいて為されるものだから。
しかし「もしかしたらこうなるかもしれないなあ」という根拠のいらない予想をしておくことは可能です。
そして、その予想に基づいて念のために準備をしておくことも、これまた本人の意識次第で可能なことであるように思います。
僕がいう「不測の事態を予想しろ」というのはこの部分のお話しです。

実は先日の台風で、SEEDゼミの看板が外れてしまいました(みなさんお気づきでしたか?笑)
で、昨日まではベランダにとれた看板を横たえてありました。
しかし、本日の夕方、明日の台風の風に煽られてどこかに飛んでいった場合の被害を考え、現在は教室の内側にしまっています。
これは、「たぶん飛んでいくだろう」という過去のデータからの予測ではなく、「万が一飛んでいったらどうしよう..」という予想からの判断です。
「不測の事態を予想する」というのは、この「万が一」を想像して念のために対策をこうじることなのです。
もちろん、外に出しておいても、ベランダに横たわった看板は飛ばされないかもしれません。
でも万が一、前回を上回る強風が吹き荒れるかもしれない。
そんな万が一の「予想」に備えて看板をしまっています。

このマインドは勉強においても非常に重要です。
テストでも入試でも、上手くいっている(ように見える)人の上手くいっている原因の多くは、実は地頭の良さや効率の良さよりも、万が一の可能性に対する想像力の豊かさにあるような気がしています。
こういった人たちは、急な課題が出てきたり、問題を解いている最中に思わぬ難問に出くわしたりしたときの対処がとても上手。
それは一重に、その可能性に意識を向けたことがあるか否かに左右されるように思います。
要領がいいなあと思う人たちほど、実は細かな部分にまで意識を行き届かせて、万が一に備えているのです。
だから結果として、彼らの下には(対処できない)不測の事態が発生しにくくなる。

こうしたマインドを育てるためには、勉強以外の部分でもこういった意識を持って生活しておくことが大切です。
いざという可能性に対処できるだけの想像力。
それは、そう単純に身につけられるものではありません。
しかしだからこそ、早くから身につけておけば、大きな武器になるのです。
台風をいい機会ととらえ、この話題の枕に使うこと自体が、もしかしたら不謹慎な話題振りなのかもしれませんが、一方で僕はこういう日だからこそ伝わる話題であるように思っています。
不測の事態を予測することはできません。
だからこそ、予想の範囲で「万が一」に備えることが重要なのです。
勉強においてもこれは言えることです。
もしかしたら現在、AO入試等が順当に進んでいる人がいるかもしれません。
しかし、そういう人こそ、「万が一」の場合に備えて、あらゆる可能性を想定した勉強の立ち回りを意識するようにして欲しいのです。

⚠️お知らせ⚠️
明日はSEEDゼミは完全閉室です。
間違えて来ないよう、お気をつけ下さい。

No.422【本当に「手抜き」って悪いことなの!?】

「手抜きが悪いことじゃないよ」
先日、そんな話をとあるクラス授業でしました。
プリントの文面を一言一句そのまま書き写していた生徒さんがいたので、「同じ言葉なんて省略していいよ」と言ったら、その子が、「なんか手抜きしているみたい」と返してくれたので、「手抜き」についてお話をしました。

「手抜き」というと、なんだかネガティブな印象ですが、僕は同じ「手抜き」にもいい手抜きと悪い手抜きがあると考えています。
「いい手抜き」とは、自分の能力を向上させるという前向きな意識の下で行う短縮や効率化のこと。
反対に「悪い手抜き」とは、自分が楽して課題を終わらせることを目的とした手立てのことをさします。
僕は前者を「アクティブ手抜き」、後者を「パッシブ手抜き」と呼ぶことにしています。
確かに自らの能力を引き上げる効果が無い、単なるサボりであるパッシブ手抜きの方は、勉強においてマイナスの効果ばかりなので避けるべきです。
しかし、能力の向上を目的とした「アクティブ手抜き」に関しては、やればやるほど能力が上がり、結果として勉強に大きな効果をもたらす場合があります。

勉強が得意な人を見ていると、例外なく、いい意味でズルの仕方を知っています。
自分の中で省略のルールを決めていたり、授業のスキマのちょっとした時間を利用したりetc…
真面目な生徒さんほど、こういったことは「してはいけない」事のように思っているような気がします。
で、丁寧にやるから作業量が増え、結果的にそういった「手の抜き方」が上手い子たちに演習量で差をつけられてしまう。
これって真面目に勉強するからこそ、もったいない差だと思うのです。
だからこそ、いい意味で手を抜くことを覚えなければなりません。

いい意味で手を抜くにはある程度技術が必要で、それを身に付けるには経験が不可欠です。
「手を抜く経験」だなんて、何だか変な響きですが、馴れないと重要な部分が抜け落ちるなんてことにもなりかねません。
どこで手を抜いて、どこを抑えるか。
そういった肌感覚を身につけるためにも、受験やテストが迫っていない時期にこそ、こういった意識を持っておくことが重要なのです。
アクティブ手抜きは悪いことではありません!
「正しい」手抜きの仕方を知って、勉強効率を上げていきましょう!

NO.421【皆さんは「I love you.」をどう訳す?

昔の文豪の言葉選びは教わることが多々あります。
夏目漱石は英語の授業をしていて、自分の生徒に[I love you.]の訳を「月がきれいですね」と言ったそうです。
また、フランス映画の字幕翻訳家である秘田余四郎は『赤と黒』という映画の中に出てくる使用人の「私はつまらぬ人間です、奥様、しかし、卑しい人間ではありません」というセリフを「一寸の虫にも五分の命です」と訳しました。
どちらも直訳とは程遠いものですが、言わんとするところを的確に捉えた表現です。

英語の問題で出てくる問題に対して夏目漱石秘田余四郎のような和訳をするのはさすがにやりすぎな感はありますが、和訳する文の意図を深く考えるというのは、英語学習の上で非常に重要な能力であるように思います。
先日、英語の授業をしていたら、なんともちぐはぐな和訳を解答として出してきた生徒さんがいました。
文構造上は間違えないですし、単語も一応は辞書に載っている意味となっているのですが、どんなに好意的な解釈をしたとしても「何を伝えたいのか」が読めないのです。
(もちろんこちらが課した課題ですで、その文の意味することはこちらでは分かっています。)
本人に「結局何が言いたい文章なの?」と聞くと、首をかしげて困った様子。
訳した本人も自分が書いた文(文章)が何を言いたいのか分かっていないようでした。

こういった現象は、その子に限らず多くの場面で見かけます。
(特にまじめな子ほど!)
きちんと調べるし、きちんとルールを守るのだけれど、そのことを意識するあまり、その文の意図を読み取ろうという意識が少なくなってしまうみたいです。
もちろんルールに則った解釈が前提ですが、より深い部分には「意味を理解できるか」という当たり前の問いが潜んでいます。
しかし、授業をしていると少なくない人数の人たちが、意味を考えずに「訳す」という作業をしているように感じることがあります。
(これは完全に読書経験と比例している気も…)
英語は字面を追っているだけでは点数は伸びません。
(残念ながらそれである程度の点数が伸びることはありますが、それも一定ラインまでです!)
きちんとした英語力をつけ、入試英語を乗り切るためには内容理解が不可欠なのです。

秘田余四郎が携わっていた字幕翻訳は、予め表示することのできる文字数が指定され、その中で原作のニュアンスを損なわない和訳が求められる仕事です。
「字数制限の中で筆者の意図を書き表す」
何だか入試問題を解くのと似ている気がしませんか?笑
和訳問題に取り組むときは、ぜひ、字幕翻訳家になったつもりくらいで深く文章にのめり込んで、意図を「読ん」でみてください。

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